パキポディウム・グラキリスの実生

趣味でパキポディウムなどの塊根植物を育て続けているのですが、育てた種子の数が300を超えたあたりで自分なりのパキポディウム・グラキリスの実生栽培のやり方が固まってきたのでまとめてみました。

種まきについて

まず用土についてなのですが、用土は上からバーミキュライト、ホームセンターなどに売っている種まき用の用土、一番下に軽石という三層の用土が一番トラブルが少なく、根が良かったです。

最初はバーミキュライトのみでやっていたのですが、水はけが悪すぎて無茶苦茶カビが発生したのであまりお勧めできません。逆にあまり水はけが良すぎると後述する光を当てるタイミングの際に乾燥で苗が即死するので、多少保湿力のあるバーミキュライトのような用土を上からかけるか混ぜ込むのをお勧めします。

用土を用意したら種を半日~1日ほどメネデール希釈液に漬け込みます。メネデールが無い方は水でも発芽しますが、あったほうが発芽しやすいのでご検討ください。

種を置く位置としては他の好光性の植物と同じく用土の上にポン置きする感じで蒔いていきます。また、パキポディウム・グラキリス5~9月ごろが成長期なので5~6月ごろが種まきタイミングです。

種まき後に注意なのがパキポディウムは他の珍奇植物の種と比べてとんでもなくカビが発生しやすいので、種まき後のラップはせずに湿気がこもらないようにした方が生き残りが多いです。

腰水の期間と外に出すタイミング

個人的に腰水をやめるタイミングと外に出して日光に当てるタイミングは同じでして、どちらも本葉(4枚目の葉っぱ)が出て開いたタイミングで行います。それまでは腰水とLEDの光で成長させます(窓際の光でも可)

何回か本葉が出ていない状態で50~75%くらいの遮光をしたベランダに出したことがあったのですが、遮光をしていたとしても一部だめになってしまった苗が出てきてしまったため、本葉が出たタイミングで外に出すようにしました。

また、上記の通りまだ幼い苗のころは本葉が出ていたとしても真夏の直射日光に耐え切れないため必ず50%以上の遮光をします。

腰水をやめた後の水やりに関しては毎日土の様子を見て表土が乾いたらあげましょう。乾燥を好む珍奇植物あるあるなのですが、あまり水をあげすぎると腐ります。ただ発芽してからそう時間の経っていない苗に「幹にしわが出てきてから水をやる」という頻度で水をあげると塊根部分が太らなくなります。

パキポディウム・グラキリスが自生するマダガスカルでは涼しい乾季と暑い雨期があり、成長するのは雨期で結構雨が降って水が豊富な環境ですので、苗がまだ若いうちは水はたっぷりがいいかなと思います。

その後の管理

葉っぱが数本出てきて幹が太くなってきたら、遮光した屋外で日光に当てて表土が乾いたら水やりの繰り返しです。

10月くらいになったら寒さと水の渇きが遅くなってリスクが出てくるので屋内で水を控えめに、LEDに当てて温室管理がおすすめです。

発芽を乗り越えれば意外と簡単ですので、皆さんも是非実生にチャレンジしてみてください。

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