タガメを探してみた。

タガメ(Kirkaldyia deyrolli)
日本最大の水生昆虫ですね、端的にでかいカメムシです。
故郷に居た頃は結構な数がライトに飛んできていたので普通にいるものだと思っていました。
ところが社会人を機に他県へ引っ越したところそうでもなく….久しぶりに見たくなったので探してみました。

●捜索1年目

地元で探してもつまらないので新規ポイントの開拓を決行。
田亀というのだから捜索場所は田んぼ!池は探しづらいので候補から外しました。

Googleマップで良さげな場所を探して3か所ほど行ってみるも見つからず、最後にある町外れの田園地帯に絞りました。
ところが10月だったので稲刈り後の水がない状態で、近くの川をガサってもコオイムシしか採れず…..

また来年チャレンジ!

コオイムシ
飼ってみた時の写真

●捜索2年目

前年の反省を踏まえて田に水が張った7月に同じ場所で探索、昼は底に沈んで隠れているので夜間の捜索です。
探してみるとあっさりと複数の幼虫を見つけることができました。

ステージはまばらで3~5令幼虫のいずれか、成虫は見つけることができませんでした。
タガメがいる田んぼといない田んぼではっきり分かれていたので産卵場所に好みがあるのだろうか。
何気に幼虫は初見で成虫とのギャップが強く感じられました。

見つけた幼虫
既にほかの水生昆虫よりでかい
幼虫はそこそこ採れた
結構貧欲に捕食する

●幼虫を飼ってみた

幼虫を何匹か持ち帰って育ててみることに。
餌はメダカや金魚を与えていました。

消化液を流し込んで啜る捕食シーンを見ると刺されるとうなるのかと思うと背筋が凍りますね。
幼虫は成長が早く数週間で成虫になりました。
羽化した成虫を比べてみると模様の濃さで個体差がありました。何気に黒が濃い個体が好きです。

羽化後の成虫
ピンク色で綺麗

飼育してみた感想は、成長が早く育つのが目に見えて楽しいけれども、生きエサのストックが必要。
また食後に水が汚れる為その都度水替えが必要で、水槽をレイアウトできないのでタガメへの愛がないと飼い続けるのは難しいかなといったことです。

●その後

今までは幼虫しか採れなかったので時期を早め、幼虫の発見から3年後の5月に捜索。
結果、カエルを捕食中のオス成虫を見つけることができました。

幼虫の孵化後は親との共食い回避のためにどこかへ行ってしまうのだろうか?理にかなっている生態です。

本種は種の保存法にも指定されているので、この生息環境は変わらずにあって欲しいと願うばかりです。
タガメは見つけられたので次はゲンゴロウを見てみたいのですがどうなることやら。

しかし、野生個体が数百匹単位でペットショップ用に採集されているのでタガメと同じような事になりそうな気がします。

たがめ
念願の成虫を捕獲!
その後リリース

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